身心医療課
心療内科医1名と臨床心理士3名がチームとなって身心医療を行います。対象者は入院患者さん、外来患者さん、おとなの学校に入所中の方のうち、主治医などから依頼された場合に私達が支援させて頂きます。身心医療はリハビリにおいてもとても重要な場合があります。 本課の名称:身心医療課の文字の順序は「心→身」ではなく「身→心」です。これは身体の問題でお困りの患者さんに「心も含めて全人的に関わらせて頂く医療を行う」というメッセージを込めています。
身心医療課をご理解いただくために
現在の医学はサイエンス偏重の時代を経過中です。すなわち、人間を臓器別に専門性に切り分けて、より狭い領域をより深く追求して発展し、検証できるものを信じようとしています。さらに例えるとしたら、もし一本の枯れた木があるとすれば、それを治すにはその木に集中して研究し検証し、より専門性を深めて、その木をどんどん検査していくことがまずは大切でしょう。これを臓器別医学と例えてみますと、しかし、そうやってももしまだ枯れたままだったらどうしますか。そういう時、きっとあなたは次にその木の森をみようとしませんか。森全体の土や水や大気や気候や歴史はどうなのか。その木だけでなく全体との関係性を捉えようとするのが心療内科と身心医療課です。そうすることにより、その木の「自ら治る力」を引き出していこうとするものです。 厳密な話、医療は医学(サイエンス)とは違います。医療にはサイエンスだけでなく実際にはアートも重要なのです。なぜなら、患者さんは臓器をつなぎ合わせた客体ではなく(サイエンスとして検証のしにくい)心をもち現実に生活をしている多面的な「人」だからであり、そこから患者さんの症状や病気が起きてきているからです。切り離せません。身心医療課はそういうアートも専門性をもって扱い、患者さんと「つながるひととき」を治療の基盤としています。
注)精神疾患だけの患者さんや福祉の問題が主な方は対象外です。心療内科の項に記載されているような身体の病気や症状が主体の方が対象です。